ご家庭に着なくなったはんてんがある方、今年の冬はそれを「綿入れはんてん」にリメイクしてみませんか? 作り方が難しそう……と思われる方もいるかもしれませんが、一から作るよりもずっと簡単に作ることができますよ。今回は、「綿入れはんてん」の概要や魅力をご紹介するとともに、普通のはんてんから綿入れはんてんにリメイクする方法をお教えします。
綿入れはんてんってどんなもの?
綿入れはんてんとは、はんてんに裏地をつけ、表地と裏地の間に綿を入れた防寒用の衣類のことです。日本では奈良・平安時代から着用されていたといわれ、非常に古い歴史を持っています。
綿入れはんてんには、吸湿性と保温性に優れた「木綿わた」が使用されているのを多く見受けられます。また、ポリエステルや羊毛、羽毛などは一度へたってしまうとなかなか元には戻りづらいのですが、木綿わたは天日干しするとふっくらと空気を含んで再生してくれるのも長所です。
綿入れはんてんは、着心地抜群でお布団を着ているように暖かく、そして長く着続けられるという魅力満載の衣類なのです。
綿入れはんてんの作り方
用意するもの
- 着古したはんてん
- 市販のはんてん、はっぴなどの型紙
- 裏地(モスリン生地など、薄手の生地)
- 絹糸
- 木綿わた
- 縫い針、待ち針(もしくはミシン)
- しつけ糸
- ヘラ
- メジャー
- はさみ
- アイロン
工程
- 裏地を仕立てます。綿を入れるので、お手持ちのはんてんの寸法をベースに、型紙を使って少し小さめに作りましょう。
- 表地と裏地の裾同士を縫い合わせます。
- 表地の背部分が表面になるように置き、裏地は表地の下に畳んでおきます。
- 木綿わたを表地の上に置きます。厚さが均等になるように注意しましょう。
- 下にあった裏地を表に持ってきて、綿を覆うようにします。
- 余分な綿をちぎりながら、全体の綿の量を調整します。
- 綿を表地と裏地の間に入れ込みながら、表地を袖からひっくり返します。
- はみ出た綿を襟に入れ、襟の縫い代を仮止めします。
- 襟を縫って完成です!
古くなってもう外では着られないけど、愛着があってなかなか捨てられない……というはんてんは、なかなか他の使い道が見当たらないですよね。しかし、少し手間をかけるとお家でぬくぬくと過ごせるアイテムに変身させることができますよ。
現代は、衣類なども大量生産によって新しいものを安く手に入れられるようになりましたが、こんな時代だからこそ手をかけて「世界に1つだけの特別な1着」を自分で作ってみてはいかがでしょうか?きっと、心もぽかぽかと温まるはずです。
クローゼットに着なくなったはんてんが眠っているという方は、今回ご紹介した内容をぜひ参考にしてみてくださいね。