お祭り用のはっぴの帯は大きく分けて「角帯」と「巻き帯」の2種類があります。では、これらはどのように使い分けたらよいのでしょう。
選び方から締め方まで、お祭り用はっぴの帯についてご紹介します。
はっぴの帯の選び方
はっぴに使用する角帯と巻き帯の2種類の違いを一言でいうのなら、角帯は「粋」、巻き帯は「おしゃれ」といったところです。
まず、かっこよく粋な印象となる角帯ですが、角帯にも少し細めの「平ぐけ帯」や着物にも用いられる「博多帯」といった種類があります。
角帯が適しているのは、昔ながらの粋なお祭のスタイルではっぴを着こなしたいとき。腰下げ巾着袋や扇子入れなどのお祭り小物を帯につけて楽しみたいときも角帯が向いています。角帯はしっかりと巻きつけることができ、着崩れしにくいので力を入れたり、踏ん張ったりとたくさん動くときにも活躍してくれます。
一方、巻き帯は華やかな印象で、カラーバリエーションも豊富なため、おしゃれを楽しみたいときに最適です。また、巻き帯は巻き方が簡単なので男性、女性問わず人気があり、手軽に帯を締めたい場合や、ファッション重視でおしゃれにお祭りを楽しみたいとき、ほどけるのを気にしたくないときなどに適しています。
特に女性の場合は、トイレに行くたびに帯を解かなければならないので、簡単に締められる巻き帯が人気です。
また、はっぴが濃い色の場合、帯は薄い色を選ぶのがおしゃれに見せるコツ。反対にはっぴが薄い色なら帯は濃い色といったように、はっぴと帯のコントラストを考えるのがポイントです。
はっぴの帯の締め方
角帯の締め方の基本は、「貝の口結び」です。オーソドックスで簡単なので、お祭り用の法被のほかにも、半纏や浴衣を着用するときにも応用できる、汎用性の高い締め方です。
結び目が二枚貝に似ているところから、「貝の口」と呼ばれるようになったとされています。
巻き帯の場合は後ろが太く、前が細くなるように締めるのがコツです。巻くだけで簡単に締められるので、初心者でも簡単に巻くことができるでしょう。
はっぴの帯の保管方法
はっぴや帯は日常的に着用するものではなく、年に数回のみ活用するものです。そのため、長期間保管することを考えておかなくてはなりません。
ずっと畳んでしまっておくと、どうしても異臭や菌が発生します。このため、保管の前には日光にしっかり当て、雑菌が繁殖しないようにしましょう。
ただし、藍染めなどのはっぴや帯は陰干しにして、直射日光をあてないようにしましょう。
いずれの場合も、きちんと乾燥させることが大切です。
また、乾燥させた後すぐに箪笥などに収納せず、畳んでから1日ほど外においておくとより確実に乾燥させることができます。収納場所はなるべく湿気の少ない場所を選び、衣類を詰め込みすきないようにしましょう。
いかがでしたか。帯は日常的に使用するものではないため、選び方や締め方に戸惑うかもしれませんが、ポイントさえ抑えていれば、難しくはありません。粋な着こなしで楽しくお祭を満喫してみてはいかがでしょう。